ラクシュミ・ナラヤン寺院

ワルダーの中心部、市場の通りをバス通りに向かって歩いて行くと
映画館の向かいにある、ラクシュミ・ナラヤン寺院は、
ヒンドゥー寺院であるけども、全ての(宗教の)人々に対して
開放されている、いえ、開放することを大前提として、
ワルダー出身のインド屈指の財閥、バジャージによって
建立された寺院。
そこで朝7時から式典が行われた。
自転車で5分強の場所、7時前に着いて辺りをうろうろしていると、
間もなく日本寺の住職と世話役の方が車で到着。


この寺院、財閥が建てただけあってやたら絢爛豪華、
大理石を敷き詰めた床やら、彫刻の施された装飾的な柱、
本尊を始め、建物も門もどこもかしこも色とりどり。
うん、インド人は彩色するのが好きなのだなと納得するしかない。
管理が行き届いているためか、100年前に建てられたというのが
信じられぬくらい、いや新築に見えるほどであった。
普段、あまり自分の住居にこだわりを持つことはないのだけど、
なぜか広くてきれいなヒンドゥー寺院に入ると、たまに
「ここが自分の家だったらなー」とぽかんと思いを馳せるんであった。


本尊の祀られた囲まれた箇所で、バジャージ一族の人々が
ヒンドゥー僧侶によってお祈りの儀式を終えた後、
続けざまにいろんなお祈りの歌が参加者によって歌われた。
こういうときの演奏はいつも生で、
大体空気オルガンと手のひらで打つ2個セットの太鼓、
それと鉦(かね、小型シンバルみたいなかんじ。)で演奏される。


途中、いつの間にか中庭に繋がれた牛、これがまた
きれいに装飾されておめかしして、はは、牛自身は当然、
そんな自分の姿を知らぬのだろうと思うと、笑いが出るのだけども。
そんな聖なる牛をバジャージ・ファミリーが取り囲んで、
周りをお祈りの文句を唱えつつゆっくり周りつつ、
一人一人、粗糖塊やらローティー(薄焼きパン)を
牛に食べさせていた。牛はとても嬉しそう。
どこから連れて来られたのだろう。明日は何をしているのだろう。
体はこげ茶なのに、顔と背筋だけ白地にスポッツのある
変わった牛だった。


式典はまだまだ続きそうだったけども、11時から授業なので、
10時に退場、市場やスーパーマーケットですこし買い物をして
帰宅。