美牛自慢大会

今日は《ポーラー》、マハラシュトラでは祝日に定められており
何の日かというと、普段仕事に使っている雄牛たちを年に一度、この日だけは
お仕事をさせずに休ませ、美味しいものを食べさせて感謝する日、らしい。
そして各町ではそれぞれ美牛自慢大会が催され、雄牛の飼い主たちは
こぞって牛たちを飾り付けて、町の広場の会場まで引っ張って行きます。


普段野良牛だと思っていた町の至るところにたむろする牛らが
町からすっかり姿を消し、その代わり、夕刻、玄関前に牛を繋いで
派手なペインティングや装飾を身に付けさせてお祈りをしているおうちを
結構見た。雄牛を飼っている人は案外多いらしい。大体2頭ずつくらい飼っている。



夕刻、牛にお祈りをしたあと、ヒンドゥーの神事に用いる生ココナッツの実を
口に入れられて食べさせられているところです。お面のような装飾を付けています。
これから美牛自慢大会に向かうと思われます。


私も自転車に乗って、会場に向かいました。会場近くになると
会場に向かう牛やら車やらバイクやらで道路がごった返して
ところどころ渋滞していました。大変な賑わいようのようです。



これは町の広場の美牛自慢大会会場のようすです。
左の牛は、白牛を黄色く染めて、カラフルな模様を描いていますね。
会場は、夏の野外フェスのように町の広場いっぱいに市民が押し寄せ、
その群集の至るところでプロ野球の応援みたいな演奏があり、
男性たちが踊り狂って、牛を連れて会場内をうねり歩いていました。
デモンストレーション?大きな音がしても牛たちは従順にしています。
辺りはおもちゃやスナックの露天が出店し、お祭り騒ぎです。



こぞって美牛自慢をするため、装飾も自ずと派手になっていきます。



この牛は神さまの絵を頭に掲げています。
牛はシヴァ神という神さまの乗り物なのです。



ここまでくると、いったい何の動物なのかよくわからななくなってきます。



美牛といっても、牛そのものというよりも、装飾がいかに華美かということのようです。


催し物は夜遅くまで続き、私は暗くなる前に帰ったので、
残念ながら、結局どの牛が大賞に選ばれたのか知りません。
何度かインド人に話し掛けられ、そのたびに「日本でもこういう
祭りがあるか?」と尋ねられました。一応あると答えたけど
日本の品評会とはちょっと趣が異なるようですね。