チェンナイ 2日目

ポンディチェリーを出た後、そこから100km、バスで移動して
ティルヴァンナマライという、少し標高の高い聖地へ行き2泊、
昨日の16時過ぎにまたバスに乗って移動、3時間程度で着くようなとこを
約5時間かけて、インド4大都市の1つ、チェンナイに到着。
駅周りの宿にチェックインして、外出&軽く食事を取って、部屋に戻り就寝。


チェンナイは久々の大都市、ハイデラバードやバンガロールよりも
大きな都市であることが、雰囲気でわかる。
どことなく、すこし東京に似ている。
そして残念ながら、今まで行ったことのあるインドのどの都市よりも、
目を覆いたくなるくらい汚いところがやたらと多い。
そしていつ何時息を吸っても空気が不味い。
ハイスピードで近代的な、欧米的な要素が実現、出現した一方で
環境に対する配慮、整備が手遅れ状態で
加えて市民のマナー意識も昔のままだったりして、
その結果、という感じが、ありありと想像できる。


そんなチェンナイ、じつは今回の旅のラスト。
11月1日のワランガルから数えて13ヵ所目。
ワルダーに帰る列車の予約を先にまず取っておこうと思い、
今朝起きて洗濯を済ませて身支度を整えて11時頃、
宿から徒歩10分弱くらいの場所の最寄り駅、
エグモア駅の予約センターに行った。
昨晩、寝る前に時刻表で調べたところ、金曜の夜の列車に乗れば、
土曜の午後にワルダーに着くという列車があったので
これを予約する気満々で行ったんだけど
誰がどこに行くのか知らないけど、その列車がどのクラスも
予約で埋まっていることがわかった。
そして、少し離れた場所にある別の線の駅、
チェンナイ・セントラル駅に行けば、外国人旅行者の専用窓口があるから
そこに行けくといい、と教えられた。
そこに行けば、特別に便宜を図ってもらえる可能性があるのだ。


チェンナイ・セントラル駅で探してもらったところ、
結局、11日月曜日の夕方の列車まで空きがないことがわかった。
11日かー、ま、仕方なしだな、と思っていたら、
対応の恐めの女性が「365ルピーのところ、485ルピー出せば、
セワグラム駅(私が降りる駅)の次の駅までのチケットが買える。」
と意味のわからないことを言う。
しかも次の駅というのが、隣の駅を指すのではなく
“エクスプレスの次の停車駅”を意味するので
セワグラム(ワルダー)からかなり遠くまで、
おそらく数100kmは行ってしまうことになる。
次の駅まで行って、引き返す列車に乗らなければならないのかと聞くと、
そうではなくセワグラム駅で降りるのだと言う。
ならばなぜセワグラムまでのチケットを売ってくれないのか?
全く意味がわからない。
あなたの言ってる意味がわからない、と言ったけど
彼女はそれ以上説明しようとしなかった。
なんか気持ちが悪い上に、人を煙に巻くような話をするから
なんとなく腹が立ってきたので、その話は断った。
なので、私は11日月曜日まで、この汚染の著しいチェンナイに
滞在することになった。
チケット代(チェンナイ〜ワルダー/スリーパークラス)Rs.365


その後、バスで市内の大きな通り沿いに建つ、複合ショッピングモール、
スペンサー・プラザへ。衣類、靴、化粧品、文具、書籍、玩具、家電、
工芸品などを扱う店舗の他、スーパーマーケットとかなりの数の飲食店が
合わせて約400店入っているそうで、もちろんエアコン完備、
かなり規模が大きかった。
ここで、タオル2枚、クレンジングクリーム、ペン、スティックのり、
グリーティング・カードを買い、めずらしげな軽食を選んで食べ、
ソフトクリームを食べ、携帯電話のリチャージをし、
そんなことをして19時くらいまでうろうろして過ごした。
たった2フロアしかないのに敷地面積が広く、しかも複雑な造りで
やたら多くの店舗を収容している。


私にとってチェンナイの魅力の一つはタミル語
タミル語は、今回旅でこっちの方に来るまで全然聞いたことがなかったのだけど
現地で聞いている間に大好きになり、私も喋ってみたいと思った。
ヒンディー語を習おうと思ったのも数年前の同様のきっかけで
耳に心地よいきれいな発音と流れるような抑揚にすっかり魅了され、
いつか私も喋ってみたいと思った。


ちなみにヒンディー語北インドの州の公用語で、
私の学校があるマハラシュトラ州はマラティー語が主要な公用語で、
多くの人がヒンディー語も話せるけど、
残念ながら母語として話す人ほど発音がよくない。
なので、私も今ではマラティー訛りのヒンディーを話しているはず。


タミル語の魅力は、どことなくコミカルな抑揚で、特に語尾に特徴がある。
泥臭いような田舎臭いような感じが、ちょっとするのだけども
フレンドリーさ&ぶっきらぼうさ、素朴さがぽかぽかと出ていて、そこがいい。
聞いてるだけで、面白くて笑いが出てくる。
当然、おっさんばかりでなく、それを小さな子供も同じ抑揚で話すので
とてもかわいらしい。


他の州でもテルグ語カンナダ語マラヤーラム語、コンカニー語、
あとカシミールの人たちが話していたカシミーリー語など
移動する度に町で目にする文字や、耳から入ってくる人々の言葉が
変わってると言っても過言ではないくらいだったんだけど
はまったのは、そのタミル語のイントネーションと、それから
滞在中に会ったカシミールの人に教えてもらった、ウルドゥー語の文字。
これはアラビア語と同じく右から左に、正確には
右上から左下に草書みたいにして文字を続けて書き、
でも単語などで切るから、べら棒に長くなったりはしないのだけども、
書体の優美さが前から好きだったので、ゴアにいた間、すこし練習した。
アルジャジーラ」の放送で見るのはアラビア語だけど、あれとよく似た書体。


来週月曜まで、ゆっくりチェンナイのもっといいところを探そうと思う。