ポンディチェリー 4日目

昨晩、オーロビンド・アシュラム内で、仙人のような老人に
「明日14時半頃来なさい、本やらあげるから。」と突然声を掛けられ、
私がぽかんとしてると、
「あなたRoom No.4に宿泊してるでしょう。明日14時半頃来なさい、
本やらあげるから。」ともう一度言われた。
どうやらゲストハウスの内部の人らしい。


なので今日は遠出せずに近場をふらふらしようと思い、朝ゆっくりしていたら、
ダイニングホールの朝食時間をうっかり逃してしまった。
昨日出会ったチェンナイの女の子が朝訪ねてきて、
私が朝食を食べ損ねたことを知って朝出たバナナの持ち帰りをくれた。
そのバナナを食べて、外に軽食を取りに出た。


戻って、昼まで昨日買った小冊子を読み、その後ダイニングホールで
ランチを済ませて、明日行きたいとこがあるのでそのための情報収集をしに
町を歩いた。


戻って部屋のほうに行こうとしたところ、レセプションの部屋から
声を掛けられ、覗くと昨日のおじいさんがいた。
そして機関誌5冊のほか、いろんな配布リーフレットやら
オーロビンドの愛弟子“マザー”の写真入りのおまもりみたいなのをくれた。
じゃ、部屋に戻って、ゆっくり休みなさい、と老人が言うので、
そのようにした。


うっかり惰眠を貪り、ようよう起きて、昨日の日記をアップし、
17時頃また外出。
近くのチャイ屋でチャイを飲み、小銭を出そうとしたら、
ジーンズの右バックポケットにあるはずの財布が無かった。
あ、すられた、と思った。でも落ち着いて考えたら部屋のベッドの上に
放り投げた記憶があったので、店の人に断って部屋に一旦戻ったら、
やはりあった。
また出掛け、チャイ屋でお金を払って、近隣のオーロビンド関連の雑貨屋やら
本屋やらを見て歩いた。
どの店も、ほんとにきれいでおしゃれで洗練されていて、
特に雑貨屋は、もはやインドじゃない。


ポンディチェリー郊外に、オーロビンドの思想を受け継いで生活している人々の
巨大なコミュニティーがある。
そこには、かなりの数の欧米人が住み着いているらしい。
雑貨屋には、そのコミュニティーのプロダクトが多く置いてあって、
だから、お店も外国人によるプロデュースなんじゃないかと思う。


昼間、母にメールで、インド土産は何がいいかと尋ねたら、
白檀(サンダルウッド)製の何かグッズがいいと言っていたので、
白檀を探していると、ちょうど、インド雑貨を商うこぎれいなお店に
白檀の製品がいくつか置いてあった。
私が東京・明大前の恩師宅で見たことがある、個人的に思い出深い
白檀製のペーパーナイフもあったので、それを買うことに決めた。
母が、白檀は日本ではなかなか手に入らず、高価なのだと言っていた。
へーと思っていたら、そのお店の人が、
インドで白檀の伐採が止められたという伝達が今朝入ったのよ、
だから次回入荷時からは値段が一気に跳ね上がるわ、
あなた本当にラッキーよ、と良心的な値段で売ってくれた。


その後、ダイニングホールへ行って夕食を食べ、
近くにあるアシュラムで時間を過ごし、20時、部屋に戻った。


ポンディチェリーは私の行動範囲では9割方ヒンディーが通じない。