コーチン到着

朝5時前にコーチンの表玄関、エルナクラムに到着。
バスの切符を買うとき、発車時刻は明示されているけど、到着時刻は
書かれていない。バスが遅れてくることがあるし、道中もどんな
アクシデントがあるか予測不可能だからかもしれない。
なので、予約する際、発車時刻を選択するにあたって
大体の移動時間を知っておく必要があるのだけど
実際に運転する人や利用したことがある人でない限り、
その所要時間を知る人はいないので、バスターミナルの予約コーナーで
チケットを発行する人に聞いても、そ知らぬ顔をする。
なので、こんな夜明け前に到着してしまった。


バスでマイソールを出発してすぐに湿度の高さを感じ始めた。
コーチンはすごく湿度が高く、体感としては80%くらいありそう。
と思ったら、エルナクラムの道路は濡れていた。
雨が降った模様。


外が明るくなるまで女性専用のウェイティングルームで眠りこけ、
その後、オートを拾って、コーチンの下町っぽいところで
宿を探した。
メインバザールへ連れて行け、とドライバーに頼むと
商売気のないドライバーは、ほんとうに早朝の活動し始めたばかりの
バザールの真っ只中に私を降ろし、あの細道を入ったら
メインバザールだと教えてくれた。
もっと意欲的なドライバーなら、コネのあるロッジまで私を連れていって
ロッジ主からマージンを受け取ったりするものだけど
この街にはそういう観光客ズレした人々が少ないのかもしれない。


素直にバザールで降車し、とぼとぼ海の方向に歩いた。
この街は港町で、貨物輸送と漁業がさかん。
観光地としてもガイドブックに載っているわりとメジャーな小都市。


バンガロールあたりから徐々にヒンディーが通じなくなってきた。
徐々にというのは、喋れる人の割合がだんだん少なくなってきた
という意味。ここでは実感としては喋れない人のほうが多い。


親切な、ヒンディー語を喋るおっさんの案内で安ロッジに着いた。
おっさんはすぐに立ち去ったけど、ロッジ、まだ開いてなく
ドアを叩いても誰も出てこない。なので別のロッジを探そうと思い
うろうろしていると衣類を扱うわりと大きくて新しいコンプレックス内に
ツーリスト・ロッジが入っていた。“ロッジ”というのは
“ホテル”よりも安価な宿であることを指し示す。
インドだけかもしれないけど。
4階までエレベーターで上がり、シングルルームを求めると
200ルピーという。ここに決めた。
エレベーターがあるロッジ、初めてだ。