マイソール 2日目

マイソールの目玉は、かつてのマイソール藩王の王宮。
宮殿は10時半から見学可能らしいので、9時くらいにロッジを出て、
街のマーケットをのぞいてみることに。


マーケットに行く途中、まだ閑散とした道路、
朝の軽食を出している店の表で例によって男性たちが
ゆっくり腹ごしらえしたりチャイをすすっていたりしていた。
私も何か食べようと思い、ちょくちょくある安食堂を見かけるたびに
中をのぞいていると、店の表で私が今回の旅で初めて食べて大好きになった、
パラータという、コシの強い小麦粉の生地でできた薄焼きパンを、
表でこねている店があり、そこに入ることに。
パラータはどうやらムスリム料理なので、この店では
ノンベジのムスリム料理が食べられることがわかる。
入って早速パラータを注文。一緒に付いてくるカレーみたいなのは
トマトベースで旨みがしっかりしていた。
パラータはゴアの安食堂で食べたのが今のところ一番美味しい。


食べていると、カウンター席の私の2つ隣の席に座ったおっさんが
見たことのないものを食べていた。ずっと横目でちらちら見ていたけど
やはり食べてみたくなり、店員にあれは何かと聞くと、ヤギの脳だと言った。
注文して出されたものを間近でみると、思っていた以上にグロテスクで
パラータですでに満腹になりかけていたので、食べなくてもいいような
気がしてきた。でも食べる。モツ煮みたいだった。というか
今思うとモツも入っていたんじゃないかと思う。
スパイスで香り付けされていてなかなか奥深い味わいだった。
私が失礼にも指をさして、あれが食べたい、と言った、先のおっさんは
特に気を悪くした様子もなく、私が食べているのを見て
「骨以外全部食べな!」と笑いながら言った。
実際、頭骸骨の一部やら、どういうわけか魚の小骨みたいなのが
入っていた。
その大きさも知らずにうっかりパラータを2枚も頼んでしまったので
パラータだけですでに満腹になりつつあったけど、
モツ煮、残したら全部を捧げてくれたヤギに悪いと思い、
先のおっさんも全部食べろと言っていたので全部食べた。
合計30ルピー。75円相当。安い。


途中、嗜好品など噛みながら市場へ行くと、新鮮な果物、野菜を売る露天商、
インドでポピュラーなものとここらで食べられるインド菓子を売るお菓子屋さん、
道の幅の狭い商店街に入ると、花やらこの地方の名産のお香やら
宗教儀礼に用いる色粉やら果物、その他さまざまな雑貨類を商う小さな店が
たくさん建ち並んでいた。
迷路みたいにどこも似たような通路を店の品をひやかしながら歩いていると、
「コンニチハ」「アニョハセヨ」と店員が挨拶を投げかけてくる。
ほとんど無視してなおもてくてく歩いていると、香油の店の男の子に
声を掛けられた。香油もこの地方の名産で、私はジャスミンの香油が
欲しいと思っていたので、なんとなく寄ってみた。