バンガロール初日

ホテルを出て、さっき見たバザール通りに行き
見たことのないものを見つけては名前を聞き
頼むと味見をさせてくれたり
ぼんやりしてると、親切な客が分けてくれたりする。


人々に混じって、ココナッツのパンを食べ、
若いマンゴーに塩味のスパイスをかけたのを食べ、
パパイヤとすいかのカットフルーツ盛り合わせを食べ
車と人々で溢れかえる通りをなおも歩いていると
モンゴロイドの女の子発見。たぶんツーリスト。
声を掛けると果たして韓国人のツーリストだった。
彼女は私がバンガロールで行きたいと思っていた
繁華街の近くにホームステイしていた。
それで、その繁華街まで同行することに。


MGロードとブリゲイド・ロードという、
バンガロールの最先端の場所、そこまで彼女とバスで
行き、別れた。
早速CITIBANKを見つけ、お金をおろし、
インドで初めてのケンタッキーに入った。
エアコン完備。中は日本と同じくらいか日本より清潔。
ちゃんとベジタリアン向けメニューもある。
けど、ピュアなベジタリアン
ノン・ベジを扱う店で食べたりはほんとはしないらしい。
チキンバーガーとポテトとペプシ、72ルピー、高い。
チキンバーガーは、やっぱインドっぽい味。
日本のと味が違う。
でもトレイに敷いてある紙には、日本と同じ宣伝文句、
“オリジナルブレンドのハーブ…”云々と書いてある。
不思議だ。


近辺は日本の地方都市みたい。
狭い地域だけどやたら新しくて近代的なデパートや
リーバイス、ナイキなどの路面店が立ち並ぶ。
値段はどれも日本と同じくらい。
つまり、このインドで、日本と同じくらいの収入を得ている層が
いるということ。ということは、インドではお金持ちだ。
デパートに入ると、ワールドワイドな化粧品ブランドの
カウンターがあった。日本の百貨店で見るほどではないけど
それでも、そんな光景、インドで初めてみた。
SHISEIDOもあった。
値段はやはり日本と同等、
高級ブランド化粧品を買うインド人…、気になる。
メンズフロア、レディースフロア、キッズフロア、
インテリア、雑貨、そしてレストランフロアがあった。
レディースフロアを、私は、寝起きそのままのような
カジュアル通り越して野暮ったさと怠慢を全面的にアピールする
文字通り放浪系スタイルで徘徊。
都会的な洗練された衣服、値段を見ると、やはり日本の
カジュアルウェアくらいの値段はした。


帰りに乗ったバス、うっかりプライベートの“高級な”バスに
乗ってしまった。
いわゆるラグジュアリー追求。
エアコン完備、防音性の高い車内は外の喧騒を忘れさせ、
静かさの中、インドのポップミュージックがささやかに
流れていた。走行も静かで安定している。シートがきれい。
と今まで乗り慣れたインドバスとの歴然とした差異に
へーと感心していたら、女性切符売りが来て、
運賃20ルピーとられた。高い。
普通、この距離なら5、6ルピー、多くても10ルピーいかない。
お金を払って贅沢に移動する人が、車内に腰掛けていた。
客層が、気になる…、そっと隣の座席を横見すると
サリーを着た普通のおばさん、しかし“オバハン”ではなかった。


帰りにまたムスリムのバザールをやっていたところに行き
ビリヤニ屋でチキン・ビリヤニを食べた。15ルピー。
飾り立てない、強調しない、庶民的な素朴な味わい。
外でカットフルーツのパパイヤばかり5ルピー食べたら、
お腹が急にいっぱいになった。
今の時期、パパイヤが最高に美味しい。
あんまり美味しいので、旬のマンゴーのようについ食べ過ぎてしまう。


バンガロールはインドのIT産業の中心地。
インドのシリコンバレーとか呼ばれて、ると思う。
ハンピと同じカルナータカ州で、州都。
ゴアは観光業がさかんなためにみんな生活水準が高かった、
ここはIT企業ほか、南インドの政治、経済の中心都市なので
そのために生活が潤っている人の割合が高いようだ。
ただし、すこし中心地から離れると、やはり貧しい人は
暮らしている。
インドの貧富の格差が広がっているのが顕著。
一部の人はどんどん生活が良くなり、一方で前とずっと変わらない
貧しい暮らしをしている人々が、取り残されるようにして
ほそぼそと薄暗いところで生活している。


昨晩、列車の中で元気よくアメを噛んでいたら
銀色の詰め物が取れてしまった。ショック。
鏡を見ながら置き直したら、またはまった。
でも、これって一旦取れたらやっぱり歯医者さんに見てもらった
ほうがいいのかな。詰め物の下が虫歯になったら
えらいこっちゃや。でもインドの歯医者…
でも、バンガロールならいい歯医者がいるかも。