チキングニヤ

「チキングニヤ」と呼ばれている恐ろしい病気が、
最近ここらで流行ってます。
症状は、激しい関節痛を伴う発熱で、過去に60年代にアフリカで
流行し、その後、70年代にインドで流行したそうで、
まだ予防薬、治療薬が開発されていない特殊なもので
表皮に痒みが出るものなど、いくつかバリエーションも
あるそう。蚊が媒介主となって感染するという話です。
死に至るほどではなく、痛み止め等飲んで1週間弱寝ていれば
治るらしいけど、食べ物が食べられないくらい体中が痛むと、
抵抗力が落ちて稀に死亡する場合もあるとか。


「チキングニヤ」というのは俗称だと思われますが
どうして「チキングニヤ」かと言うと、発病すると
体中が痛むせいで鶏のような歩き方になるからとか。


私の周りでも、語学の先生、日本寺のマーラーさん、
お隣のお母さんと、3人が罹患。
先生は先々週くらいに1週間くらいお休みされて
マーラーさんは先週やっぱり4、5日お仕事を休んで
今週の月曜からまた出られるようになったと言っていた。
でも今日会ったときもまだなんか残ってる感じだったな。


それで、お隣のお母さん。
昨日まで元気そうに見えていたのに、
今日夜おうちに行ったらベッドですごく苦しんでて驚愕。
あまりの痛さにうなされてて。


インドの家族は、というかお隣のご家族は、病人に対して
かなりクールで、お嫁さんとか甲斐甲斐しい感じがあまりしないし
次男も、私が心配してお母さんが移動するのに肩を貸したりして
忙しなくしてるのを見て笑ってたし。大袈裟に見えるから?
よくわからん。家族以外の人間が甲斐甲斐しく動くのって
インド人から見たらおかしいのかな。
お父さんは唯一優しく大らかに対応していて、
私の気持ちはそれを見てやっと救われたんですけども。


インドに滞在してて思うんだけど、現地の知人らは
ひっきりなしに誰かしら何かしら病気になってるという印象がある。
みんな野菜とかちゃんと食べてるから栄養面的な問題じゃなくて、
やっぱ衛生的なもんなんじゃないかなーと思う。
手を洗わずに手で食事するのなんてざらだし、
ティッシュの文化がないからみんな“手鼻”するし。
日本人の目を通して見ると、どうしても
“不衛生”を地で行ってるように映る。
だから病気になるんだよー…と心の中でよく呟いてます。
ま、いま流行ってるのは蚊が媒介してるらしいので、
罹患しやすさは抵抗力とかの問題だと思うけど。


さらに、少なくともワルダーでは生活の下水の処理がされてない
ようなので、雨季で町中を洗い流してやがて浸透した水を
井戸から汲んできてそのまま飲むのは、あまりにもリスク高すぎなんだけど
実際は生水を飲んでる人がとても多いです。
多くのインド人はそのことを理解してないんじゃないかと思う。
行政とかって、もしかしてそういう「余計な知識」を
あえて与えてないんじゃないかとすら思えてくる。邪推かな。