海賊版サントラ

朝、洗濯をし終え、さて朝食を作るかーと思っていたら
セワグラムに住む学生の女の子からTEL。
何やら町の中央の軽食屋に来てるから今から来いと言ってるので、
今用事あるから午後でも良いかと尋ねると、だめ、今、と言う。
仕方なく急いで用意して自転車に乗って出掛けてたら、
しばらくしてまたケータイが鳴って今どこにいるの?と言うので、
向かってる途中だと答えたら、ラシュトラバーシャ(私の学校&滞在先)の
門で待ち合わせようと言い出したので引き返した。


門でちょうど鉢合わせ、私の姿を見て、開口一番「どこに行く
ところだったの?」と言うので、うなだれた。


私の部屋でしばらく雑談などし、今日は私は午後約束があるんだと切り出すと、
どこに?誰と?何をしに?というので、町に知人と、と答えると、
なおも、その人はどこに住んでいるのかと食い下がるので
学内に住んでいると言うと、その人の家へ行こうよと言うので
すでに脱力して抜け殻のようになった私は、現状を改善するべく
彼女を連れて知人に紹介。
でも話しているうちにその知人との今日の約束が流れてしまった。


話が途切れた頃、彼女が思い出したように映画を観に行こうと言い出したので
それも悪くないなーと思い、知人の勧めもあって町の映画館に行ったんだけど
映画館のまわりが暴動かと見まごうほど人々でごった返していて
出来れば避けたい一帯であったけど、彼女に付いて人波をかきわけて
チケット売り場に辿り着いたら、12時から上映の彼女のお目当てのチケットは
すでに売り切れていた。
日曜日はインドの週に1日の休日なので、日曜の映画館はみんなの
人気スポットのひとつなのです。しかも多くの映画は1本3時間構成
(真ん中で小休憩あり)なので、スクリーンが1つしかない映画館では
上映回数が限られ、1回1回が満席になるわけです。


しかたなく、彼女の案内で町をうろつき、新作ヒンディームービー28本分の
サントラが焼き付けられているらしい海賊版CD−R(MP3)Rs.30を購入。
ちなみに正規のレコード会社から発売されてるCDはRs.120くらい。
家に帰って聴いたら24本分しか入ってなかった。
海賊版ここに来て初めて買ったのだけれども、
ジャケは紙製、CD−Rはラベルもタイトルも無く
市販のまっさらな状態のまま。
内容も、失笑してしまうくらい凄まじくいい加減な出来具合で、
曲のタイトル、映画タイトル、アーティスト名など、
見て膝が崩れるくらい無造作に編集してあった。
あ、というか編集してない。どんどんコピーしてっただけだ、きっと。
どういうわけか、絶対違うのにジャンルが“Blues”となっている曲が多数。
全120曲、9.9時間。すごいね。


行くところがなくなり、前回同様、また彼女の叔父の薬局に行って
チャイをご馳走になり、その後、彼女の叔母の家にタクシーで行き
お昼をご馳走に。


人がよちよち歩けば早く早くと言い、ちょっと早足になるとゆっくり歩けと言う
彼女の奔放さに大いに振り回され、午後3時無事帰宅。


写真は、その最新ヒンディームービーのサントラてんこ盛り海賊版