心から熱中できるもの

楽器を習うような気持ちでヒンディー語を習いに来たので
趣味の世界なので、
これを使って将来何をしようという志や目的意識はとくにないのだけども、
こちらに来て間もなく、ある人にヒンディーを学ぶ目的、メリットを聞かれた。
ストレートに本音(「趣味です。」)を言うことに何となく後ろめたさを感じ、
それでとっさに「日本でヒンディー語の先生になるか、インドで日本語の先生になりたい」
と答えてしまった。
1度使った建前をそうころころと変えるわけにもいかないので
以後、いろんなところで聞かれる度にそう言うことになってしまった。
留学の目的はこっちに来てよく聞かれる質問のひとつです。
インド人には目的意識もないものを軸に生きている人はいないような気がする。


先日、先生に「ここでの1年間は基礎的な内容だから、大学に進学して
さらに勉強を続けなさい、そうすればここで講師になるチャンスが
あるでしょう。」と言われ、今日も「日本でヒンディー語を学びたい学生に
このテキストの内容を習得させたら、そのあと本校に留学させなさい。」と、
なんとなく具体的な話になっていたので、いや、まだ先生になるとか、
今はわかりません、と話の進行をストップさせようとすると
「いえ、なるでしょう。」と未来形でこともなげに返された。


結果や到達するところの見えなさこそを楽しむ余裕をもって
流れに身を任せようと思った。